• RAKU|花仙人の楽茶碗

    WACHAの原点であり、

    文化継承の象徴。

    — 器を手にすることが、儀式を完成する —

    WACHAの物語は、
    孤高の楽焼陶芸家・花仙人(加藤長一) が生み出した

    一つの茶碗から始まりました。

    彼が生涯追い求めたのは、

    「世界中の人が、自分の茶碗で平和なお茶会を開く未来」

    という夢。

    その思想は、WACHAが“点てる文化を現代に再構築する”うえで、
    今も静かに息づき続けています。

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  • 唯一無二の特徴|

    手だけで創られた

    “究極の抹茶茶碗”

    花仙人の楽茶碗の最大の特徴は、
    轆轤(ろくろ)を一切使わず、手だけで形成された茶碗であること。

    やわらかく流れる粘土の性質、
    重力、遠心力、手の角度、呼吸——
    それらを読み切り、

    “手のひらだけで”茶碗の形を立ち上げる。

    これはただの技法ではなく、
    まさに“身体そのものを窯の一部にする”ような創造行為。

    その技ゆえに:

    • 手に吸い付くように馴染む
    • 温かみがダイレクトに伝わる
    • 奥行きがあり、点てやすい
    • 包み込まれるような曲線
    • 見た目より軽い驚きの構造

    という、花仙人独自の質感と身体性が宿ります。

  • 創作の背景と物語

    花仙人は、歴史から埋もれていた天才でした

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    • 1917年、新宿歌舞伎町の旧家に生まれる
    • 東京美術学校で藤島武二に師事し油絵を学ぶ
    • 戦争で実家も作品も師も失い、PTSDで絵を描けなくなる
    • 妻の一言で陶芸へ転身
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    • 吉田耕三(速水御舟の甥)により楽焼を本格的に学ぶ
    • 江の島・鎌倉の土で独自の技法を確立
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    • 20年で約1000点の楽茶碗を制作
    • 死後、林屋晴三(日本最高峰の陶磁器研究家)や大樋長左衛門に高く評価される
  • 抹茶と器の関係

    — 身体性の中心

    花仙人は、茶碗をつくる際に「飲むための道具」ではなく、
    呼吸と心を整えるための器”として考えていました。

    • 手のひらで包むと落ちる緊張
    • 土の温度が心拍とシンクロする
    • 曲線が飲む角度と呼吸のリズムを決める
    • 器の景色が心の奥を静かに映す

    つまり、茶碗とは
    点てる行為そのものを深める“身体のデバイス”。

    WACHAが「点てる儀式」を重視するのは、
    この思想と完全に繋がっています。

  • 平和への願いとWACHAが受け継ぐもの


    花仙人の願いはただ一つ。
    世界中のひとが、自分の茶碗で、平和なお茶会を開くこと」

    私たちはその願いを継ぎ、
    抹茶 × ボタニカル × 薬膳 × 現代の儀式 × テクノロジー
    という新しい方法で、“平和のデザイン”を再構築しています。

    花仙人が 器から平和を願った のに対し、
    私たちは “点てる行為”で平和をデザインしています。

    二つの継承がWACHAの核心を形づくっています。

  • 楽茶碗継承プロジェクト

    (WACHA Initiatives)

    • 花仙人作品の保存・修復
    • デジタルアーカイブ化
    • 国際展示・文化交流
    • 若手陶芸家・茶道家支援
    • “平和なお茶会”構想の現代版企画
    • 点てる文化研究プロジェクト

    これらは、WACHAの文化的使命です。

  • 器を手にすることで、儀式が完成する


    Blueでも、Redでも、Greenでも。
    茶碗を手で包んだ瞬間、
    点てる行為は“儀式”へと変わります。
    器は飲み物の容器ではなく、
    呼吸を整え、心を鎮め、自分に戻るためのパートナー

    WACHAの点てる文化は、花仙人の哲学とともに生きています。

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